北の先駆


「情報システムの共有で情報化武装 〜電算機で低コスト経営

株式会社 マスター・マインド・ネットワーク

 企業プロフィール
代表者 川端 聡
業種 情報処理・納品代行業
資本金 2,500万円
年商 7,000万円
創業年月 平成8年創業
従業員数 社員1人
所在地 札幌市東区北14条東16丁目2-22
企業URL http://www.mmnetwork.co.jp

 
同社は、道東の金物店数社がコンピューターによる共同発注・共同配送を軸に、新しい経営戦略の情報を共有するために設立したもので、現在8店舗が同ネットワークシステムにより稼動している。さらに、卸売業や運送業の無線LANハンディーターミナルによる「ピッキング出荷検品システム」や「3PL事業者向けシステム」を稼動させ、システムの整合によるSCM「サプライ・チェーン・マネジメント」を確立しようとしている。また、インターネットの普及により、インフラの整備が進展していることから、Webを応用した顧客管理システムの開発にも着手している。(CRM=カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)現在、「情報処理センター」と「納品代行センター」を統合し、札幌市東区に本拠地を置いている。


1.
小売店の発想で構築
 中小企業庁が平成7年度新規に打ち出した「中小流通業業務革新ネットワーク推進事業」は中小の小売り・卸売業が10社程度で連鎖化し、厳しい流通変革の時代に対応しようというものであった。 この考え方を実現しようと、7年11月に釧路・十勝の金物小売店仲間が釧路市内で勉強会を開いた。この時の様子を社長は「商工会地域では、各々の商店街の活性化やスタンプ事業等の広域連携が話題の中心であるが、他町村の同業者とのネットワークの輪が拡がれば、人口1万人未満の小商圏にある小売店でも大手と同等の価格と品揃えができる。と考えて呼びかけた」と話す。特に「問屋主導型のネットワークではなく、小売店の発想から構築しようとすることが前提であった」と強調する。 平成8年度に入って「参加企業から、国の助成措置等を待つのではなく早急に稼働できる態勢をとるべきとの声が強く、7月に会社を設立した」と参加企業の積極姿勢があって早期実現に至った経過を話す。

2.
売上至上主義から脱却
 数年前から、厚岸町・弟子屈町の店舗で、2万点を越える品目がコンピューター登録されPOS(販売時点管理)を通じて商品の自動発注、納品・在庫チェックや販売・仕入情報の総合管理が実行されていた。 社長は「従業員1人当たり年間売上高6〜8千万円という実績もあるが、何といっても商工会地域にある小売店がこのシステムを活用することで、売上至上主義に陥らず、ローコスト経営による適正利益の確保につながる」とし「一番のメリットは、システムの独自開発で時間と多額の費用をかけず、POS端末設置と扱い商品の登録(作業は無料指導)で済むこと」と説明する。

3.加入店舗の拡大に全力
 平成16年度現在、厚岸町、標茶町、弟子屈町・広尾町、別海町、中標津町、追分町、美瑛町の8店舗が稼動し、システムネットワークが商工会地域でも可能な事を実証してみせた。パソコン等の性能アップや価格低下による急速な普及により、店舗側でのハード設備費も低く抑えることが可能になり、また、インターネット普及による新しい情報化共有のシステムも構築しつつある。卸売り業者や運送会社との情報共有がSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)やCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)も商工会地域の事業者でも可能となる。同システムは他の業種・業態でも活用可能なため、業態を超えた商工会地域のネットワークシステムがなされることが期待できる。

4.「広域物流効率化」の認定
 平成11年には、「広域物流効率化推進事業」の「システム設計事業」の採択を受け、国からの補助金1500万円(総事業費2500万円)をかけ、「広域物流効率化統合管理システム」の設計につづき、12年度も上記事業の「実験的事業運営事業」の採択を受け(総事業費4700万円、内補助金2700万円)さらに商工会地域での活用がしやすくなり、その後もシステムのバージョンアップが図られ現在に至っている。
活用の仕方によっては、商工会地域の小売業者が大手チェーンストア並みの情報物流システムを保有したと同じ効果が期待される。


5.3PL(サード・パーティー・ロジクティクス)への期待
 MMN立ち上げ当初では不可能であった3PL事業の商工会での運営も可能となるだろう。
商工会は組織としてのネットワークは既に確立している。しかしながら、そこに商流に関連した情報と物流のシステムが存在しない。それを解決する新しい業態が3PL事業者である。3PL事業者は、卸売りでも共同仕入機構でもなく、また、運送業者でもない。それらの業種をシステム的に融合しあたかも一つの役割に見えながら、おのおのは独立した事業体の結合を円滑に推進するためのシステムである。これは、まさしく商工会というネットワークが新しい形で実現可能になる可能性を秘め、北海道の179ある商工会のネットワークの情報流と商流がネットワーク化されたとしたら、大手チェーンストア並みの流通が確立される可能性が十分にある。平成17年度の北海道商工会青年部連合会の事業として、
この3PL事業のモデル実現への検証が行われる予定。





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