北の先駆

金属プレス加工で成長 〜日本最北端のGマーク企業〜

(株)上杉製作所

企業プロフィール
代表者 上杉 昌
業種 金属製品製造業
資本金  1,000万円
年商 20,000万円
創業年月 昭和5年
従業員数 15人
所在地 紋別郡上湧別町中湧別149

同社は、金属製品製造業として、暖房関連機器、建設用仮設資材、レジャー関連製品などを扱っている。

1. バーベキューコンロ量産
 昭和5年に、先代が板金工場として創業開始。薪ストーブの受注生産などを行っていたが、戦後、製品化を進め昭和23年には、木工場の廃材処理問題に着目し、鋸屑ストーブの開発で特許を取得する。 40年代に入ると、高周波造管機を導入し、屋外用長尺煙筒の量産や大型油圧プレスの導入での灯油用ホームタンクの量産化により急成長した。 社長は「ホームタンク製造の頃は、配管接合部分の油漏れ等で返品があったりして苦労したが、石油ストーブの時代となり、さらに2次のオイルショックの頃には供給が間に合わない状態が続いた」と当時を振り返る。 49年、現在地に工場を新設移転、ホームタンク製造のライン化を図り、54年には北見に工場を開設。
 56年頃には野外用バーベキューコンロの製造を開始したが、社長は「当時、“アウトドア”という言葉も一般的でなく、ファミリーキャンプがブームの走りの感じであった、バブル経済に入る前の60年に量産化に取り組み、本州に販路を拡大したが、  年間13〜15万台出荷という時期もあった。この頃になると、暖房機器の技術開発は急で、屋外用煙筒の利用も減り、また煙筒の耐久性が向上し交換も少なくなり、新しい取り組みの必要があった」とストーブ製造技術を生かした新製品へのチャレンジの様子を話す。

2. 新聞紙3枚で着火
 このバーベキューコンロは、後発の製品が市場に出るとともに、中国、台湾等からの低価格製品輸入も増加している。  社長は「一体成型や空気吸入口改善などにより、質の良い商品を供給していたが、形状面や価格の安さを求める傾向が強い。しかし、デザインを含め機能性を追求した商品が評価され、徐々に浸透してくるだろう」と判断、 新しい研究が始まった。コンロを支えるベース部分を煙道を兼ねた縦筒型の構造と、2〜3枚の新聞紙で5分以内には木炭に火が着き、しかも残り火対策として、火消し蓋の機能も併せ持ったものが商品化された。 「木炭等の着火装置」という構造面の新規性により、平成6年1月に特許出願、7年8月に公開、9年9月に正式取得となった。同時に形状・名称等における実用新案・意匠登録も行っている。この構造の商品の内、丸形の「バーベクックR」8年度通産省選定のグッド・デザイン商品(Gマーク制度)に選定され、 たくじょう炭焼きコンロと合わせて北海道のグッド・デザイン選定商品にもなっている。

3. 新商品の道内販路拡大
 社長は「オートリゾート関連のキャンプ場などが次々に開設されており、これまでの実績と信頼を大切にして、新商品の道内販路を拡大していきたい」と抱負を語ってくれた。
 市場や交通アクセスなど立地環境は決して良くないが、金属プレス加工技術をベースに発展を目指す日本最北端のGマーク企業である。


前頁 前へ *** 次へ 次頁

| TOP | HOME |